キッチンの排水が「流れない・流れにくい」、「ゴボゴボ音がする」、「水が逆流する」こうした症状は、キッチンの排水管や排水口につまりが発生しているサインです。この記事では、家庭でよく起こるつまりの主な原因と、自分でできる解消方法について解説します。
キッチンつまりの主な原因
キッチンは日常的に使用する設備のため、排水管や排水口に汚れが付着しやすく、つまりトラブルが発生しやすい場所です。
つまりが発生する原因はどういったものがあるのか見ていきましょう。
油汚れの固着
料理で使う油は排水口に流れると冷えて固まりやすく、キッチン溜めマスや排水管内に膜をつくります。これが蓄積すると水の通り道が細くなり、つまりの原因になります。
キッチンの排水は、屋外の溜マスへ一時的に溜まり、下水道へ直接異物が流れないようになっています。
そのため溜めマスに蓄積する汚れは、家庭で定期的に洗浄する必要がありますが、長期的に放置してしまうと、固形石鹸のように固くなり、取り除くことが難しくなってきます。
食べカスの蓄積
野菜の切れ端、細かい食材カス、米粒などが流れ、排水口の下にあるトラップ部分に溜まると水の流れを妨げます。
石けんカス・洗剤の残り
食器用洗剤の成分が油分や汚れと混ざり合い、固まりになって排水管に付着することがあります。
排水トラップの汚れ
シンク下のS字・P字トラップやワントラップに汚れが溜まると、水の流れが悪くなり、悪臭の原因にもなります。
土や木の根の蓄積
排水マスや排水管の周囲に土や木が生えている場合、徐々に配管内に土や木の根が入り込み、排水つまりを起こすことがあります。特に木の根は、少しの隙間からでも徐々に配管内に侵入し配管内で枝別れしてしまいます。
自分でできるつまりの解消方法
軽度なつまりであればご家庭でもつまりを改善できる場合があります。
ここでは、軽度なつまりに有効な方法をいくつかご紹介します。
お湯で汚れを溶かす
軽度な油汚れの場合、まずはお湯を使って油汚れを溶かす方法が有効です。50〜60℃ほどのお湯を1〜2リットル、ゆっくりと排水口に流し入れてしばらく放置すると、固まった油膜がゆるみ、流れが改善することがあります。ただし、熱湯を使うとシンクや排水管が変形する可能性があるため、高音のお湯は流さないようにしましょう。
重曹＋お酢を使った方法
油汚れが軽い場合は、重曹とお酢を使った方法も役立ちます。排水口に重曹を振りかけ、その上から同量のお酢（またはクエン酸水）を注ぐと発泡反応が起こり、汚れが浮き上がります。15〜30分ほど置いたあと、ぬるま湯で流せば簡単な汚れの除去に効果があります。ただし、これはあくまで軽い詰まり向けの方法で、完全な解消には至らないこともあります。
排水トラップの清掃
よりしっかり対処したい場合は、シンク下にある排水トラップを清掃する方法があります。トラップを外して内部に溜まった食材カスや汚れを取り除き、元に戻すだけで、水の流れが改善するケースも多く見られます。ただし、構造が特殊な配管の場合もあるため、無理に外すのは避けたほうが安全です。
ラバーカップ（スッポン）の使用
ラバーカップ（いわゆる“スッポン”）を使う方法も効果的です。シンクに少量の水をため、ラバーカップを排水口に密着させて押し引きを繰り返すと、内部の汚れや異物が動いて流れが良くなる場合があります。簡易的かつ即効性のある方法として広く使われています。
これらの方法を試しても改善しない場合、排水管の奥深くで油汚れが固まっている、配管内部でつまりが発生している、あるいは長年の汚れが蓄積しているといった可能性があります。こうしたケースでは家庭用の道具では対処が難しく、専門業者による高圧洗浄が必要となることが多いです。
つまりを予防する日常習慣
キッチンのつまりを防ぐためには、日頃のちょっとした習慣が効果的です。まず、調理後の油を排水口に流さないことが最も重要です。油は冷えると固まるため、排水管に付着しやすい性質があります。フライパンや鍋についた油は、新聞紙やキッチンペーパーで拭き取ってから洗うだけでも、つまりの予防に大きく役立ちます。
また、排水口にはネットやゴミ受けを使い、食材カスが流れ込まないようにしておくことも大切です。さらに、月に一度ほど、重曹とお湯を使った軽いお手入れを続けることで、汚れの蓄積を防ぐことができます。特に油を使う料理が多い家庭では、排水トラップの定期的な清掃も効果的です。
まとめ
キッチンのつまりは、油汚れや食材カス、洗剤カスの蓄積が主な原因です。軽度のつまりであれば、お湯や重曹を使ったお手入れ、ラバーカップなどで改善できることもあります。
しかし、排水管の奥で固まった汚れや長年の蓄積が原因の場合は、家庭での対応では改善が難しく、専門的な高圧洗浄が必要になるケースが多く見られます。
共立空調では、キッチンのつまりから排水管の高圧洗浄まで幅広く対応しています。目に見えない配管内部の状態まで丁寧に確認し、原因に合わせた適切な方法で作業を行います。流れが悪い、においが気になる、繰り返し同じ場所でつまるなどの症状がある場合は、お気軽にご相談ください。放置するとトラブルが大きくなる前に、確実に改善できるようサポートいたします。
