冬の寒さが厳しくなると、家庭の水道管は凍結や破裂のリスクにさらされます。特に氷点下を下回るような地域では、水道トラブルが起こりやすくなります。この記事では、凍結・破裂の原因や予防策、さらに万一破裂した際の緊急対応まで、52年の施工実績を持つ共立空調が詳しく解説します。
水道管が凍結・破裂する原因
外気温の低下
特に屋外や北側の配管は氷点下になると凍結します。凍った水は膨張し、配管が割れる原因になります。たとえば屋外の散水栓や庭先の立ち上がり配管は凍結しやすく、放置すると破裂につながります。
水道管の保温不足
古い住宅や屋根裏、床下などにある水道管は、保温材が不足していることがあります。保温チューブや断熱材が巻かれていない管は、特に夜間の低温時に凍結リスクが高まります。
使用頻度の低さ
二世帯住宅の未使用の水栓や、別棟の配管は、水が停滞して凍結しやすくなります。長期間使わないシャワーや屋外蛇口も注意が必要です。
冬前にできる凍結防止策
水道管をする保温
屋外配管や屋根裏の露出した水道管には、保温チューブを巻き、さらに断熱材で覆います。特に水道メーター周りや立ち上がり部分は、凍結防止の重点箇所です。凍結防止用ヒーターケーブルを設置すると、さらに安心です。
水を少量出したままにする
冷え込む夜間や氷点下の日には、室内の蛇口を少し開けて水をチョロチョロ流したままにしておくと、配管内に水が停滞せず凍結を防ぐことができます。
水抜きをする
凍結が起こりやすい地域では、水抜栓を備えた水栓が使用されていることが多いです。
気温が下がることが予想される場合は、事前に水抜きをしておきましょう。
自治体から発信されている情報を確認
凍結の恐れがある地域では、自治体のホームページなどで注意喚起が発信されています。
自治体によって凍結防止の対策方法が異なる場合があるため、本格的に冷え込む前に情報を調べておきましょう。
水道管が凍結したときの具体的対処法
水道管が凍結すると、無理に水を出すと管が破裂する恐れがあります。安全に解凍するための具体的手順を、実践的に解説します。
水道管が凍結した場合、まずは冷静に状況を確認しましょう。凍結している配管の場所を特定し、屋外蛇口や床下、北側の壁沿いなど、凍結しやすい箇所をチェックします。
また、配管周辺に電気機器がある場合は、事前に移動させるか電源を切り、安全を確保してから作業を始めます。
次に、蛇口を少しだけ開けておくことが重要です。
凍結箇所が解凍されると水が流れ出るため、蛇口を1~2mm程度、チョロチョロ水が出るくらいに開けておきます。
これにより、水の圧力が逃げやすくなり、管の破裂を防ぐ効果があります。
凍結箇所を温める際は、直接火を使うのは非常に危険です。安全な方法で少しずつ温めましょう。
例えば、タオルをお湯に浸して絞り、凍結部分に巻き付け、数分おきに温度を確認しながら繰り返します。
また、ドライヤーを低温から中温に設定して凍結部分に均一に温風を当て、ゆっくりと解凍する方法も有効です。
さらに、ヒーターや電気毛布を配管周囲に設置して空間全体を温めることで、冷え切った床下の配管にも効果があります。
解凍の途中では、水が溶け始めたら蛇口から少量ずつ水が出るか確認します。
水の流れが戻ったら、管全体が完全に解凍されるまで温め続けます。
特に古い配管や亀裂・腐食のある配管の場合は、無理に水を流すと破裂する可能性があるため、心配な場合はすぐに専門業者に相談することが安全です。
解凍が完了した後は、凍結した配管の破損の有無を必ず確認してください。
小さな亀裂でも後に漏水の原因になることがあります。
再度の凍結を防ぐため、保温材の追加や必要に応じて凍結防止ヒーターの設置を行い、屋外蛇口や未使用の配管は、冬の前に必ず水抜きを行うよう習慣化することが大切です。
水道管が破裂・漏水したとき対処法
水道管が破裂したり漏水が発生した場合は、お住まいの自治体指定の水道業者に修理を依頼する必要があります。業者が到着するまでの間は、応急処置をしておき被害を留めておきましょう。まず家全体の元栓(止水栓)を閉めて水の流れを止め、浸水被害を最小限に抑えます。止水栓が硬くて回らない場合は、無理に回すと破損する可能性もあるため、注意してください。
次に、漏水箇所付近に電化製品がある場合は感電の危険があるため、すぐに電源を切りましょう。また、ガスヒーターやストーブなど火気も近づけないよう注意することが重要です。応急処置としては、漏れている箇所にビニールやタオルを巻き、水漏れを一時的に止めます。水圧が強い場合は、蛇口を少量だけ開けて圧力を下げると、破損の拡大を防ぐことができます。
まとめ
冬季の水道管凍結や破裂は、事前対策をしておくことで被害を抑えることができます。配管の保温や水抜き、少量の水流確保、室内温度の管理などで凍結リスクを低減でき、万一凍結や破裂が発生した場合は、元栓を閉めて安全を確保し、自己判断で修理せず、必ず自治体指定の水道業者に依頼をしてください。
滋賀県湖南市、栗東市、甲賀市、草津市、東近江市にお住まいの方は、各自治体の指定工事業者の共立空調へご相談ください。

